散歩とコーヒーと写真
休日の夕暮れ、近所を散歩しながら見慣れた風景に秋を感じる。
西日はまだ夏のように照り付けていて半そでシャツでも少し汗ばむほどだが、辺りの草木は朝晩の気温差に確実に葉の色を変え、落とし深まる秋へと向かっている。
Minolta SRT101 Rokkor PF58mmf1.4
SUPERIA PREMIUM400
散歩だから撮るぞ!という意識ではなく、ただなんとなく目に入った風景を切り取っているので何を撮ったのかあまり覚えてもいないが、散歩から戻り、テーブルにカメラを置き、ラボから仕上がってきた写真を取り出し苦いコーヒーを飲みながら眺める。そんなゆったりとした時間を満喫するのが最高の楽しみなんだ。
自分の写真
良く晴れた午後、道端に咲くコスモスに向けてカメラを構える。
露出もろくに確認せずにシャッターを切ることが多分にあるが、そういう時って案外自分好みの写真が撮れたりする。失敗もそれなりに量産することもあるし好みの写真が撮れた、というのも偶然が生んだ結果論なのだからコストを考えれば良策ではないだろう。けれども思いもよらない写真が撮れる期待というのは、フィルム写真の良いところでもあるとう。
写りこんだ埃やごみも、その写真を構成する要素となっている場合だってあるだろ?とか強引に思ってみたり。
いろいろと難しいこと考えずに自分らしい写真が一番の宝物なんだって思えることができるようになったのは、年をとったからだろうか・・・
Minolta SRT101 Rokkor PF58mm f1.4 SUPERIA PREMIUN400
今のお蔭で昔に感謝
逆光に真っ向から対決して、負けた・・・写真としてこういうのはどうなのか、というより撮っていて楽しければいいというほうが自分の性にあっている。
今の時代、フィルムで撮るということはそういうことなんじゃないかとあくまで勝手に思っている。
ZENZA BRONICA S2 Zenzanon100mm f2.8
高精細で高解像度な写真を撮りたければフルサイズデジイチと何十万もするレンズならそれなりの写真は撮れるだろうけれど、いまだにブローニーや35mmフィルムにこわって撮ることは最高の自己満足かなって。
フィルム選びから撮影設定、そしてシャッターを切るまでの五感を刺激するプロセスが心地よいのだ。
そうやって撮った写真は上手かろうが失敗作だろうがプリントとしてもネガとしても記録として残る。それが大事。
今から30年近く前、就職して初めて買ったニコンF801Sではジャンジャカ撮ってあとで現像代に青くなったりしたし、失敗写真などお蔵入りで後で見返すことなどなかったし。そんな若い頃はもちろんフィルムカメラしかなかった時代だが、今のような感覚はなかったように思う。
今は失敗した写真でも見るのが好きだし愛着が湧くのは不思議である。
昔と今とで感じ方がこうも違うのは何故だろう?と。それはデジタルというもうひとつの記憶媒体が生まれたお蔭なんだと思う。昔のフィルムユーザーが一度は現代のデジタル技術の恩恵を受けその画質の素晴らしさと便利さを味わうものの、なぜかまた再びフィルム媒体へと回帰する。シャッターをきる1回1回が、そして撮った1枚1枚にその瞬間の思いがいっぱいに詰まっているのを実感できるってイイなぁと感じるんじゃないだろうか。
昔のお蔭で今があるとよく言うが、自分の中では今のお蔭で昔に感謝、というほうが適切だと思った。
Minolta35 ModelⅡ
昨日、たまに立ち寄るあるお店に
そういえば以前、ジャンクのPENTAX SPやらMinolta SRTスーパーやら
転がっていたっけ、なんて思い出したので近くまで来たので寄ってみた。
店の奥のちょっと程度の良い?ジャンクケースを見ると
なんとも寂しそうに佇む1台に目が・・・
千代田光学(後のミノルタ) Minolta35 ModelⅡと
SUPER ROKKOR 50mm f2
説明書きを見ると「シャッター降りるが膜戻らず」か・・・
でもこの時代のカメラは直して使うのが前提なので迷わず救出しました。
帰ってから一連の動作、状態を確認しましたが問題なく動きます。
今日はツイてるなってニヤニヤしまくりです(-。-)y-゜゜゜
ボディ、レンズ、革製のケースの状態から、前のオーナーは大切に
丁寧に使っていたのだろうと推測されます。
電子部品を使っていないこの時代の精密機械の感触は
他には変えられない味わいがあるなぁとつくづく感じます。
ちょっと前の思い出
本当に気まぐれな投稿間隔となってしまってます・・・
最近はまともに撮りにいくことができなくなってきて
いる、いわゆる貧乏暇なし状態であります(-_-;)
写真は今年3月、とある温泉に泊まったときのものです。
PENTAX LX SMC M50mmf1.4
初々しい若いカップルが浴衣に羽織、自分の遠い昔を
思い出すなぁ・・・なんて浸りながら夕食とひとっ風呂
浴びて日が暮れるのを待って一人寂しくカメラ片手に
出陣。
PENTAX LX SMC M50mmf1.4
宿泊した宿の前のメイン通り?はあまりにも人が多く、
しかも聞こえてくるのはアジアンな外国語ばかり・・・
異国情緒満載な通りは雰囲気がちょいとばかり違うと
思ったので、しばらくそぞろ歩きしながら静かな路地に
入ってほっと一息の1枚です。
PENTAX LX SMC M50mmf1.4
荷物の多い旅にはやっぱり小型なLXはいいなぁ
なんて思ったことを思い出してみました。