二足の草鞋
何度か撮っているうちにマイクロフォーサーズの画角にも慣れてくるもんだな、なんて今更ながらではあるけれど思ってみた。
PEN F W Nikkor-c 1:3.5 f=3.5cm
小さなボディとレンズで軽快にシャッターを切っていくのは本当に気持ちがいい。
マミヤRB67などの中判カメラを三脚に乗せて、じっくりと時を待ちながらの風景撮も楽しいけれど、こうやって目に入った景色を深く考えずにスパッと切り取っていく撮影も楽しいものだ。
この手軽さと質感が、モノクロ撮影をフィルムからデジタルに比率を傾かせていきそうな気がしなくもないが、時間の流れというか、撮影までのプロセスみたいなもの・・・シチュエーションを決めてフィルムと機材の選択に始まって、シャッターを切るまでの道のり(大袈裟だけれど)、そして現像・プリントといった一連の時間という束縛あってこその楽しみも自分には捨てがたい楽しみなんだろうなって。
手軽でいて必要に十分な描写と質感。不便だけれど不便とは感じない、必要な時間の束縛とそのあとに得る嬉しさと失敗への凹み感。今は両方を味わえるいい時代だ。